はじめに閲覧されるべきもの

大切なことを書いたり、書かなかったりします。

優駿 其の弐

自動販売機でコーヒーとは名ばかりの過剰に甘い飲み物を買い、
朝の通勤電車に乗り込む。


現代のサムライ、日本のサラリーマンは無言だ。
スーツを身をまとい、布製の首輪を付け、
家族の為、守るべきものの為に日々の糧を求め、
毎日の満員電車のストレスにも無言で耐える。
そのような生き方が楽だから選択し続けているだけかもしれない。


いつも同じ駅で下車する名前も知らないサラリーマン同士。
何年もの間、毎日顔を見合わせていても言葉を交わすことはない。
互いに吉高由里子写真集を手にしていたとしても
それについて意見を交わすことなどない。
互いにうしじまいい肉写真集を手にしていたとしても
それについて意見を交わすことなどない。


電車を降りるときには、
静かにドア寸前に立ち、
じっとドアが開くのを待つ。


電車内でPSPで遊ぶ民族、サラリーマンには時間が無い。
誰よりも早く、ドアの前に立ち、待つ。


電車のドアが開くのを待つ瞬間、
一日のスタートラインに立つ瞬間、
自分の中に何か高揚感が湧き上がるのを覚える。
仕事を愛する自分がそこに居る。


各馬ゲートに収まりましてスタートを待ちます。


ガシャン


出遅れもなくきれいにそろったスタートです!


名も知らない戦友たちと無言のエールを送りあい、
都会のサラブレッドは今日も行く。


革靴の底をすり減らしながら。


戦争が起こっても、日本は自衛隊を派遣しない。
真の日本の軍隊、サラリーマンから巻き上げた税金を、
アメリカに見せてやれ。